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グローバルコンプライアンス

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基本的な考え方

当社は、新中期計画「GT12」の遂行を通じ、既存事業偏重からエナジーなどの新領域への、また日本中心から徹底的なグローバルへのシフトを加速し、更なる成長へのパラダイム転換を図ってまいります。このように事業が大きく変革を遂げようとする中、経営理念に立脚したコンプライアンスが従来にも増して重要であるという考えを事業現場の隅々まで浸透することが重要になってまいります。一方で、各国・地域における法令やその運用の違いや文化・言語などの多様性を念頭においた、きめ細かなコンプライアンス活動も求められます。当社では“Think Globally, Act Locally”の視点を大切にして、コンプライアンス推進の取り組みを進めています。

当社では、毎年秋に「コンプライアンス月間」を実施し、グループ全体で共通のコンプライアンス課題に関する取組みをはじめ、事業領域あるいは各地域の特性に応じた重要テーマに関するコンプライアンス推進活動に取り組んでいます。

また、毎年のリスクアセスメントの結果に基づき、独占禁止法と安全保障輸出管理に関する法令違反をグループ全体に重大な影響を及ぼしうるリスクとして位置付け、重点的な順守徹底を図っています。

言うまでもなく事業の主人公は人です。従業員のコンプライアンスに対する意識や知識の有無が、企業としてのコンプライアンスのあり方を決定付けます。当社では「法を知らないことは、違反の言い訳にはならない」との考えを堅持し、Webなども活用し教育啓発活動を充実させるなど、従業員一人ひとりのコンプライアンスに対する意識や知識の向上に努めています。併せて、業務上のミスによるコンプライアンス違反が起こらないよう、現場の業務プロセスの見直しを実施し、ITも活用して、ミスによる違反を確実に防止するよう努めています。

コンプライアンス推進の取組みは、グローバルに行われる「コンプライアンス意識実態調査」などを通じてその効果が評価されるとともに、抽出された課題に対してきめ細やかな取り組みを行っています。

アジア・大洋州地域での取り組み

当社は今後、新興国での事業活動を強化してまいります。こうした市場においては、新たな事業を創造しそれを拡大していくと同時に、事業活動の中に各国の実情に応じたコンプライアンスを組み込むことが重要と考えています。ここでは、成長著しい市場であるインドやベトナム、インドネシアなどの新興国を含むアジア・大洋州地域に焦点を当て、コンプライアンスの取り組みをご紹介します。

アジア・大洋州地域の統括会社であるパナソニック アジアパシフィック(株)(以下、PA)社長の宮本(パナソニック(株)常務役員)は、就任時より、地域の各社に対し「中期成長戦略の遂行はコンプライアンスを大前提としなければならない。コンプライアンスは事業計画の達成に優先する」とのメッセージを繰り返し発信してきました。

アジア・大洋州地域では会社数が約80社にのぼり、国ごとに法令・文化・言語の多様性も富むことから、グローバルに要求されるコンプライアンスについて共通の理解を得ることが他地域に比べて難しいという課題があります。また、地域内の各国の法令を正しく理解し法令違反を犯さないようにするための、よりきめ細やかなネットワークの構築も必要になります。このような課題を解決するため、当地域では、以下の2つの目的を掲げ、コンプライアンスを推進しています。

  1. (i) 組織の隅々までコンプライアンスを浸透させるための、強固なマネジメントの枠組みを構築する。
  2. (ii) 従業員一人ひとりの法令に対する知識を深め、コンプライアンスの意識を向上させる。

この2つの目的の達成を目指して、以下に挙げる4つのテーマに取り組んでいます。PAでは、これら4つのテーマの頭文字をとって「GEAR(ギア)」と呼んでいます。

(1)Governance—ガバナンスの強化
(2)Equipping—リーガルスタッフの設置
(3)Awareness—法令や企業方針の周知徹底
(4)Reviewing—取り組みの成果の検証

(1)Governance—ガバナンスの強化

アジア大洋州地域でも、他の地域と同様、カルテル防止が最も重要な課題の1つです。そのためPAでは、パナソニックグループとしてのグローバルなカルテル防止方針を補完するものとして、2009年10月に、アジア・大洋州地域における「公正な競争およびカルテル防止に関する法務方針」を発行し、独占禁止法の順守、特にカルテルの防止を徹底しています。

同地域では、毎年定期的に開催される社長会議の中でコンプライアンスについて集中討議するセッションを設けるとともに、法務ネットワーク会議を定期開催しています。また、国ごとに法令や重点課題が異なることから、国別の法務会議も定期的に開催しています。2009年度はシンガポール、マレーシア、タイで国別の法務会議を開催、2010年度には、さらにインドやベトナムでの展開を計画しています。

(2)Equipping—リーガルスタッフの設置

各社においてコンプライアンス推進責任者でもあるリーガルスタッフを任命し、独占禁止法や安全保障輸出管理、著作権をはじめとした各種法令に関する教育啓発活動を実施しています。現在、同地域におけるリーガルスタッフの多くは他の担当との兼任ですが、今後専任者を拡充しコンプライアンス体制を強化してまいります。

(3)Awareness—法令や企業方針の周知徹底

前述の社長会議や法務ネットワーク会議にはグローバル本社のリーガルスタッフも参加し、地域を代表する約30のグループ会社の経営責任者やリーガルスタッフと独占禁止法や安全保障輸出管理その他の法令順守方針などを共有しています。また、リーガルスタッフ以外の従業員も対象としたコンプライアンス教育プログラムについても、従来、分野ごとに断片的であったものの体系化を進めています。

シンガポール、マレーシア、タイの法務会議では、各国のリーガルスタッフが、グローバル本社やPAからのサポートを受けつつグローバルな法務方針を理解するとともに、それぞれの事業特性に応じ、契約や労務問題、コーポレートガバナンスなどといった様々な法務問題に関し、熱心な討議を通じて理解を深めました。

啓発ツールとしては、「組織責任者のための法務ガイドブック」シンガポール版およびマレーシア版が発行され、事業現場で日々業務を行う際の行動の指針として活用されています。今後、その他の国・地域向けのガイドブックも順次拡充する予定です。

また、従業員向けには、グローバル本社の「コンプライアンス・ガイドブック」を各国の法律に合わせてカスタマイズした「リーガルコンプライアンスガイド」を作成しました。当地域の全従業員がWebを通じてこのガイドブックを閲覧し、事業現場でコミュニケーションを活発に行っています。

コンプライアンス徹底のためのキャンペーンにも取り組んでいます。2009年9月には、「第1回 公正競争およびカルテル防止推進キャンペーン」を実施し、各国・地域の言語で啓発ツールを配布するなどの取り組みを行い、全従業員で独占禁止法順守の考え方を共有しました。2010年度は、当キャンペーンを継続するとともに、「第1回 著作権コンプライアンスキャンペーン」などコンプライアンステーマに応じた取り組みも実施し、事業現場での意識の向上を図りました。

(4)Reviewing—取り組みの成果の検証

以上のような取り組みの成果を検証するため、アジア特有の問題を勘案した「コンプライアンス意識実態調査」を行っています。調査分析結果は傘下各社の経営責任者に発信、継続的なコンプライアンス活動の改善に役立てられています。

また、地域独自のホットラインを設置して従業員からの相談や通報を受け付け、グローバル本社と連携した迅速な対応を行っています。

「真に社会から信頼される経営」を目指して、グループ内のコンプライアンスネットワークを強化し、コンプライアンスの取り組みを「GEAR」(加速)させてまいります。

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