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2012年5月15日
- 5月20日より「都市対抗・近畿地区第2次予選進出決定戦」が始まります。近畿代表権獲得に向けて、意地と意地のぶつかり合いへの突入でもあります。 昨年の予選ではもがき苦しみながら手にした代表権ですが、今年はどのように闘う集団に、姿になっているかを楽しみにしていただければと思います。 「全員の結束力」をテーマに身体を張った熱い闘いを展開し、応援してくださる皆さまに笑顔をご提供できるよう、魂の入ったプレーで戦い抜きます。皆さまのご声援、よろしくお願い申し上げます。
2011年、パナソニック野球部は地元・大阪で開催された「都市対抗野球大会」に出場するも、1回戦で延長12回タイブレークの末、惜しくも黒星を喫しての敗退。久保がチームを率いて2年目となる今シーズン、「1球のチャンスに“執念”をもって挑む野球を」と、社会人野球の頂点を狙い更なる高みにチャレンジする。
自分の力でチャンスを勝ち獲る逞しい集団へ、パナソニック野球部は力強く前進する。
昨シーズンをふり返って

パナソニック野球部の監督に着任し初年度となる昨シーズン、東日本大震災の影響をうけて社会人野球大会とJABA大会の開催が見送られました。例年とは異なるスケジュール感の中、オープン戦や強化練習で調整を重ねましたが、史上初、地元・大阪(京セラドーム大阪)での開催となった「都市対抗野球大会」では、1万8千もの大観衆のご声援を受けながらも初戦敗退。大阪・門真市代表として、日頃応援してくださる多くの方々の前で輝けるタイミングを逃したことに大きな悔いを残しています。
パナソニック野球部にとって都市対抗・本選への出場は必要最低条件で、私たちは本選で白星を重ねることを目標としています。昨年の結果を振り返ると、監督である私が選手たちの能力を十分に生かしきれなかったことが第一の反省点だと思っています。今シーズンは私自身が彼らの成長した部分を昨年と比較できますし、選手たちの長所を引き出しながら試合に臨むことができると考えています。

昨年の都市対抗で延長タイブレークの試合を経験しましたが、やはり9回で決着をつけることが基本です。予選でも、ランナーを塁に出しながらチャンスを逸した場面が何度もありました。「あと1本」の前段階が整わず、誰かの「1本」に頼ってしまう野球では勝ち続けることはできません。リズムよくチャンスメイクできるチームは、総力で相手に揺さぶりをかけ勝利への確率を高めていくことができます。チャンスを作るには、キレイなヒットでなくてもいいんですね。多少無茶であっても、勝負を捨てずに身体を張ったプレーを積み重ねれば、チームに勢いをもたらし結果につながります。
特にプレッシャーのかかる試合では、どちらがチームの実力貯金を蓄えているかが勝負の分かれ目となります。貯金が少なければ打つ手も限られてしまいますが、貯金があれば、相手チームがどのような攻撃を仕掛けてこようが、どのような投球をしてこようが、自分たちのリズムで試合を展開することができるのです。このチーム貯金をどのように蓄えていけるのか、今、テーマをもって選手たちの技術力を確かめているところです。
壁を壊し、失敗を糧に。

昨シーズンは丸木を外野から内野へ、加守田をキャッチャーから外野へとコンバートしています。チーム力向上のためにも必要な判断であり、選手自身の強みを生かす可能性を探った結果でもあります。また、器用で勝負強い後界にスーパーサブとして活躍してもらったり、若手に挑戦させたりと、今の自分に固執せず殻を破ってもらえるような対策を打ちました。選手同士の切磋琢磨、チーム内競争は必要なことですからね。
試合でもポジション争いにおいても、「俺、無理や」と思った時点で選手生命は終わりだと思っています。私たちは、試行錯誤や失敗を恐れてはいけない道を歩んでいます。だからこそ、選手たちに「壁を造るな」と伝えたい。失敗した結果を自分で受け止めることができれば、周囲からのアドバイスも響いて次に繋がるし、失敗を続けそれが成功に繋がれば、野球に深みが生まれます。「回り道してもええやん」くらいの冒険心がアスリートには必要です。

アスリートというのは、今到達していない場所に辿り着くために、プレーの限界、身体の限界を乗り越えて、更に高等なプレーを身につけようとリスクを負ってチャレンジしている人のことなんですね。手が届き、必ず成功することだけに取り組むというのは、テクニックや小手先で“楽”をするということ。自分の実力を客観的に把握し、目標をもって努力を積み重ね苦手部分を克服すれば、それは選手自身にとっての新たな強みとなり武器となるはずです。
少年時代の私は、引っ込み思案で気が小さかった。現役時代は、不器用で自分にバリアを張ってチームメイトを寄せ付けないタイプだったと思います。コーチや監督として選手たちを指導する立場に立ち、その役割に背中を押されて少しずつ視野を広げることができました。振り返ると、多くの過ちと失敗を重ねてきたと思っていますが、野球が自分をここまで連れてきてくれました。可能性を信じて未知の世界に挑戦できるというのは本当、スポーツの醍醐味です。
“野球人”としての真剣勝負

“野球”はチームスポーツですから、私は監督としてチームが勝てる確率を追求するし、そのためにサインプレーの精度を高めたい。今のパナソニック野球部にとって、プレーの幅が広く安定して技術を発揮できる選手、場面によって柔軟に対応できる選手が必要です。プレー面での実力はもちろん、高いモチベーションを維持して試合に挑み続けるメンタル的な強さも重要です。そうした選手はチームへの貢献度も高く、戦力維持・向上(=チームの貯金)につながるとも考えます。
私たちはパナソニックを背負って野球をしているのですから、社会人野球の舞台に立っている責任を全うするためにも、組織の役に立つ行動をとることが期待されています。どのような試合展開であっても打席に立つ以上は、その場面でチームが求めているバッティングを実行することが選手たちの仕事です。サイン通りにプレーで表現すること、これはダイヤモンドに立つ必須条件となります。
チームが高い目標を掲げていても、選手個々人が独りよがりな考え方をしていればチーム力を下げてしまうんです。例えば、「この試合に照準を合わせよう」とか、「このゲームはそこそこでいい」とか。人間はそんな器用にギアチェンジができないですよ。常にトップギアでどこまで走り続けられるのか。相手からの揺さぶりにも動じない精神的なスタミナをつけ、波の少ない選手であるために取り組むべきことは沢山あります。
私は選手たちが決めた2012年のスローガン「いざ頂点へ。〜本気で苦しみ、本気で喜ぶ〜」のフレーズに、とても惹かれています。(選手たちの)“苦しむ”姿を見てみようじゃないか、そう感じると同時に、「オレも本気で戦うぞ」という思いが沸き上がっています。野球を大事にしながら、チーム一丸となっての真剣勝負しかありえません。野球を通じて肉体面、精神面を鍛え、“野球を取り巻く全て”に敬意を払いつつ自分を、そしてチームを向上させてまいります。
戦力への期待、そして手応え
今季よりキャプテンに5年目の森を、副キャプテンに松元を指名しました。森も松元も気迫を表に出せるタイプです。持ち前の明るさと責任感で若手とベテランの中継役の責務も果たしながら、チームを引っ張り新たなパナソニック野球部の伝統を築いてほしい。また12月より、楽天から森田が新戦力として加わりました。長打力に更に磨きをかけて社会人野球選手として成長し、チームに貢献してもらいたいですね。
投手陣については山本や田中(篤)のメンタル力をお手本に、まず四丹に安定した技術力をと期待しています。ピッチャーはマウンドに立つ以上、バッターにもチームメイトにもポーカーフェイスで立ち向かっていかなければなりません。結果を求めれば求めるほど、苦しみも不安も跳ね除けてキツい状況を脱出していく術を持たなければなりませんが、彼の活躍は間違いなく若手投手陣を奮起させています。

新人や若い選手たちには、もっともっと苦労して価値ある下積み生活を過ごしてほしい。昨年、田中(宗)や秋吉が活躍しましたが、夏場には体力を落としていますし、今年は2年目のジンクスにやられるかもしれない。甘い世界で闘っているわけではないのですから、どんどん経験を重ねていかなければなりません。大学までに培ってきたプライドは一度捨て去り、今のうちに自分の短所を埋めていく準備を怠らないでほしいですね。
2012年のパナソニック野球部は、勝負師として戦っていきます。ぜひ球場に足を運んでいただき、選手たちの本気度を確かめてみてください。私たちは頂点を目指すため、本気でもがいています。今シーズンも温かく、熱く応援くださいますようよろしくお願いいたします。
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野球選手を目指す子どもたちへ
- 野球をしている皆さん。ぜひ、今、楽しいと思うこと、面白いと感じることにどんどん挑戦してください。子どもたちは野球技術の習得のペースが早い。投げることでもいいし、打つことでもいい、走ることでもいいので「自分はこれだ!」という長所をしっかりと掴んでおけば、大人になってもゆるぎない自分を信じることができます。短所を補いバランス感覚を磨く作業は、大人になってから。野球での“勝負勘”を思いっきり楽しんでみてください。





